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自律神経のバランスを整える

自律神経のバランスを整えて健康な体づくりを
自律神経のバランスが崩れると様々な体の不調が出てきます。
普段から自律神経のバランスを整えて、健康な生活をおくりましょう。

自律神経と自律神経失調症

自律神経とは、人間の体を維持するために私たちの意志に関係なく働いている神経です。

たとえば、心臓は私たちがコントロールしなくても動いています。食べ物を食べれば胃や腸が動いて消化されます。暑い時には汗をかいて体温を調節し、ウィルスに感染した時は熱が出て、ウィルスを攻撃します。 このような働きをしているのが自律神経で、私たちの健康を保つためには、自律神経が正常に機能している事が必要なのです。

自律神経は、間脳の視床下部というところにあり、この部分で体の色々な機能を調節しています。また、自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、この2つの神経はまったく逆の働きを持っています。

交感神経は主に体の働きを活発にしますが、副交感神経は体を休めるという方向に働きます。昼間、私たちが活動している時は交感神経が働いていますが、夜になって眠る時には副交感神経が優勢になり、リラックスして体を休めます。

この2種類の神経がバランスを保っているのが健康な状態と言えますが、何らかの影響でバランスが崩れると体や精神に色々な症状が現れます。このような状態を「自律神経失調症」と言っています。

自律神経が乱れる原因

自律神経が乱れる原因には次のような事が考えられますが、複数の原因が複雑にからみあって症状が出る場合もあります。

◆生活習慣の乱れ
人間の体はもともと太陽が出て明るくなると活動し、暗くなると休むというように自然界のリズムに合わせて作られています。夜更かしや深夜労働などの影響で日常生活のリズムが乱れると、自律神経も乱れてきます。

◆ストレス
身体的なストレスに加え、精神的なストレスも自律神経が乱れる大きな原因になっています。

◆ホルモンの変化
男性、女性ともに思春期には性ホルモンの分泌により自律神経が乱れます。また女性の場合は生理や妊娠、出産、更年期とホルモンの変化が激しく、男性よりも自律神経失調症になる人が多いと言われます。

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自律神経失調症の症状

自律神経失調症の症状は人によりさまざまで、中にはいくつかの症状が同時に現れる場合もあります。

◆ほてり
自律神経が乱れると体温調節がうまく行かなくなります。その結果、回りの温度とは関係なく顔がほてったり汗をかいたりします。

◆倦怠感・無気力感
特に疲れるような事をしていないにもかかわらず、疲れを感じます。重症化すると何もする気が起こらなくなり、朝になっても起き上がれない事もあります。

◆めまい、立ちくらみ
何の原因もなく、めまいや立ちくらみ、ふらつきなどが起こる事があります。

◆不眠
布団に入ってもなかなか眠れない、眠りが浅く夜中に何度も目が覚めてしまうという症状が出る事があります。

◆頭痛
交感神経が緊張し、血液の循環が悪くなると頭痛が起こります。筋緊張性の頭痛が多く見られます。

◆便秘・下痢
胃腸の働きをコントロールしている副交感神経の働きが鈍くなると、便秘や下痢の症状が出やすくなります。便秘と下痢を繰り返す事もあります。

◆情緒不安定・憂うつ感
小さな事でイライラして人に当たったり、喜怒哀楽の感情が不安定になります。気分の切り替えがうまくできず、必要以上に落ち込んでしまい、重症化するとうつ症状を引き起こします。

◆集中力の低下
今まで簡単にできていた事ができなくなったり、仕事上でも間違いが増えたりします。

その他、手足のしびれや吐き気、眼の疲労や乾燥、のどが渇く、頻尿、残尿感、腰痛、冷えなども自律神経失調症の症状として現れることがあります。

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自律神経失調症と更年期障害の違い

自律神経失調症の症状は、更年期障害の症状に似ています。
更年期障害は、40代後半から50代前半の女性に閉経に伴い現れてくる症状で、めまい、のぼせ、発汗、動悸、不眠、不安感、疲労感などがあり、これを総称して「不定愁訴(ふていしゅうそ)」と呼んでいます。

このような症状は、更年期に女性ホルモンの分泌が急激に減少するため、自律神経の働きが乱れて起こります。
つまり、更年期障害の症状のひとつに自律神経失調症の症状があると言えます。

更年期における自律神経失調症の症状は、非常に個人差があり、日常生活に影響を及ぼすほど強く出る人もいれば、本人が気づかないほど軽く、いつの間にか軽快していたという人もいます。

また、更年期障害における自律神経失調症は、多くの場合、更年期を過ぎれば症状も自然に改善してきます。これも通常の自律神経失調症と大きく異なる点です。

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自律神経を整える方法

健康な毎日を過ごすには、普段から自律神経を整えておく必要があります。また、少しのストレスで自律神経のバランスが乱れないように鍛えておくのも良いでしょう。

自律神経を整えたり、鍛えておく方法がいくつかありますので、実践してみましょう。

自律神経を整える・鍛えるヒント

●腹式呼吸
自律神経の中で、唯一自分の意志で少しだけコントロールすることができるのが「呼吸」です。

呼吸は私たちが意識しなくても行われていますが、ゆっくり呼吸したり、速く呼吸したり、時にはちょっと息を止めてみたりとコントロールする事ができるのです。
この呼吸を利用して乱れてしまった自律神経のバランスを整える事ができます。

腹式呼吸は、吸う時には交感神経が優位になり、吐く時には副交感神経が優位になります。これをゆっくりとリズミカルに行う事で自律神経のバランスが整って来ます。

〔腹式呼吸のやり方〕
 (1)両手をおへその少し下のあたりに重ねておき、軽く目を閉じます。
   姿勢は立ったままでも、椅子にかけても、仰向けに寝てもOKです。
 (2)鼻からゆっくりと息を吸い、お腹をふくらませて行きます。
 (3)お腹をへこませながら口から息を少しずつ吐きます。
(1)~(3)を10回繰り返します。リラックスできる音楽やアロマの香をたいて行うとより効果的です。

●入浴
ぬるめのお湯にゆったりとつかるのは、自律神経を整えるのに効果的です。
お湯が熱いと交感神経が働いてしまいますが、36~40℃くらいのお湯だと副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスする事ができます。また、半身浴も自律神経を整えるのに効果的です。

●睡眠・昼寝
睡眠中は副交感神経が働き、心身の疲れを取り、痛んだ細胞の修復も行われます。質の良い眠りをとる事は自律神経を整える最良の方法と言えます。睡眠の前にはリラックスし、できれば部屋の明かりを消しましょう。

また、すでに自律神経失調症を抱えていてあまり眠れないという方は、昼寝をしてみましょう。昼寝はなるべく午後の時間帯に15分から30分くらいでも、副交感神経が働いて全身がリラックスするので、自律神経を整える事ができます。

ただし、あまり長時間、昼寝をしてしまうと今度はまた夜眠れなくなるという悪循環になってしまいますので、注意してください。

●日光を浴びる
朝起きたら窓を開けて日光の光を浴びるようにしましょう。目から光の刺激が入るとそれが脳に伝わり、セロトニンが活性化されます。

セロトニンには、精神を安定させ自律神経を整える働きがあります。また、日光の陽射しをたっぷり浴びることにより体内時計がリセットされ、活動と休息のリズムが生まれるため、睡眠にも良い影響を与えます。

●軽い運動
散歩やウォーキング、水泳やヨガなど、無理のない軽い運動をする事は自律神経を整えるのに効果的です。

●栄養バランスの良い食事
食事は、生物が生存して行くための基本です。食事の栄養バランスは、脳や体のバランスに密接に関連しています。
ビタミンやミネラル、カルシウムなど栄養のかたよらない食事を摂ることによって、自律神経のバランスも整ってきます。

●爪もみ
手足の指先には神経が集中しているため、爪の脇にある「井穴」というツボをもんで刺激を与える事によって、自律神経のバランスを取るという方法です。交感神経がほぐれて副交感神経が優位になるため、血流が良くなり、免疫力も高まってきます。

〔爪もみの方法〕
 (1)手の爪の生え際の両端を反対の手の親指と人差し指でつまんで、押しながらもみます。
 (2)一つの指に対して10秒ずつ行います。
親指は呼吸器、人差し指は消化器、中指は耳、小指は循環器に対応しています。薬指は交感神経に対応しているので、もまないようにします。1日1~3回を目安に行ってみましょう。同様にして足の指ももむと効果的です。

●音楽を聴く
好きな音楽をゆったりと聴くことは、交感神経を鎮め自律神経を整える効果があります。また、自律神経を整えることを目的とした音楽CDなども、各種販売されています。

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●アロマテラピー
カモミール、ラベンダー、マジョラム、オレンジなどのアロマは、神経をリラックスさせる効果があると言われています。

●サプリメント
サプリメントは、食事だけでは補えない栄養素を摂るために使用するのが効果的です。
自律神経を整えるために有効と言われるサプリメントには、セントジョーンズワート、パレリアン、ローヤルゼリーなどがあります。

●ハーブティー
ハーブティーには、心身をリラックスさせる効果があるため、自律神経にも良い影響を与えます。
セントジョーンズワート、カモミール、ペーパーミント、パッションフラワー、レモングラスなどが良いでしょう。

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●自律訓練法
自律訓練法とは、ドイツの精神科医J・H・シュルツが体系化した心理療法です。

自己暗示によって自ら催眠状態を作り、手や足の温度を上げた感覚を調節するというトレーニングをする事により、内臓や神経の働きをある程度コントロールできるようになる事を目指します。
自律訓練法に関しては、書籍やCD、DVDなどが各種販売されているので、参考にしてみてください。

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■ひとくちメモ
原因がわからないのに、色々な体の不調が出てくるのはつらいものですね。
自律神経のバランスを整える方法にはいくつかありますが、じっくりと取り組む必要がありそうです。できるところから、あきらめずに改善して行きましょう。

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