HOME > 過敏性腸症候群とは?

過敏性腸症候群の原因と予防

過敏性腸症候群の主な原因は心の不安とストレスです
急に腹痛を訴えたり、おなかが張ったり、便秘や下痢を繰り返すなどの症状が現れます。
原因はストレスや緊張、心理的不安などが考えられます。

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[過敏性腸症候群とは?]
過敏性腸症候群とは、ストレスなどがかかると途端に腹痛や便通異常などがおこる症状です。
英語では(irritablebowel syndrome)と言い、直訳すると「怒りっぽい腸の症候群」という意味で、その名の通り、ストレスに腸が過剰に反応する病気と言えます。

主として大腸の運動および分泌機能の異常で起こる病気の総称で、検査を行っても炎症や潰瘍など目に見える異常は認められませんが、下痢や便秘、ガス過多による腹部の張り、粘液が腸のぜん動に伴って排出されるなどの症状が現れます。

神経性胃腸炎、大腸痙攣、粘液性腸炎、痙攣性大腸炎などと呼ばれることもあります。
過敏性腸症候群は手術などで治療する事ができませんが、命にかかわる病気ではありません。

※熱や血便などが伴う場合は他の病気が考えられます。詳しい検査を受けましょう。

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過敏性腸症候群のタイプ

過敏性腸症候群は症状の現れ方によって、下痢型、便秘型、交代型、ガス型の4つのタイプに分けられます。

◆下痢型
少しでもストレスや不安を感じると下痢を引き起こします。若い人に多く、食べた後すぐにトイレに行きたくなったりします。

◆便秘型
男性よりも女性に多く見られます。排便が何日もなかったり、コロコロとしたウサギの糞のような便が出たりします。

◆交代型
下痢と便秘が数日間隔で交互に現れます。

◆ガス型
過剰なストレスによっておなかにガスがたまります。

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過敏性腸症候群の症状

次のような症状がある場合は過敏性腸症候群の可能性があります。

◆時々おなかが痛くなる
◆いつもおなかが張っているような感じがする
◆おなかがゴロゴロなる事がある
◆排便後、何となく残便感がある
◆何日も下痢や便秘が続いている
◆便秘がちで時々ウサギの糞のようなコロコロした便が出る
◆よくおならやゲップが出る
◆排便前におなかが痛くなるが、排便後に腹痛がおさまる事が多い
◆おなかにガスがたまりやすい
◆おなかに不快感があり、時折吐き気や嘔吐がある
◆午前中に腹痛を起こし、午後に回復する事が多い

過敏性腸症候群の原因

過敏性腸症候群の原因としては、次のような事があげられます。

◆ストレスや緊張
腸の運動は自律神経によりコントロールされていますが、過度のストレスや緊張により、自律神経系が不安定になり、過敏性腸症候群を引き起こす元になります。

◆ホルモンバランスの乱れ
過敏性腸症候群は、春から夏、夏から秋へといった季節の変わり目に症状が出やすくなりますが、これは季節の変わり目には体内の内分泌系によるホルモンバランスが乱れるためと考えられています。

◆不安心理
暴飲暴食などで下痢をし、人前で恥をかいた経験などがある場合、下痢をする事自体に恐怖心を持ってしまうことがあります。
そのためトイレのない場所や、長時間トイレに行けないような状況の時に不安心理の一つとして、下痢をする事があります。

過敏性腸症候群の予防と改善

過敏性腸症候群は精神的な面の影響が大きいため、ゆったりとした時間をとり、普段の生活習慣を見直すだけでも改善する可能性があります。

過敏性腸症候群の予防と改善のヒント

過敏性腸症候群の予防法と改善法には次のような事があげられます。

●ストレスを解消する
過敏性腸症候群の症状の多くは、ストレスにより精神的に不安定な状態になっている時におこります。
そのため、ストレスの原因をはっきりさせて、それを取り除くようにするだけでも改善する可能性があります。
重症の場合は自律神経失調症の恐れがあるので、消化器科の医療機関で薬物治療を受けたり、精神科の医療機関で心理療法などによる治療を受けるようにしましょう。

●自律訓練法を行う
自律訓練法を行う事によりストレスに強くなれば、過敏性腸症候群を予防したり、改善する事ができます。

●食生活の改善
暴飲暴食を避け、過度なアルコール摂取を控えるようにします。
また、食物繊維を多く含んだもの、消化のよいもの、栄養バランスのよいものを食べるようにしましょう。

●トイレに行く習慣をつける
便意がなくても食後の決まった時間にトイレに行く習慣をつけます。
自然な排便リズムに体が慣れてくれば、過敏性腸症候群の症状も薄らいできます。

●症状をメモする
下痢や便秘、腹痛がおこった回数、食事内容、その日のでき事などをメモしておきましょう。
どのような時に症状がおきるかを客観的に知る事ができ、それを元に日常生活を改善して行けば、過敏性腸症候群の症状も改善する事ができます。

●薬の使用
薬は症状を緩和するために、補助的な手段として使用します。
便秘が続く場合は緩下剤を、下痢が続くようなら下痢止めを、また、腸の働きを整える整腸剤などを使用します。
また、ストレスや不安を和らげ、精神症状の改善を図るために、抗うつ剤や抗不安薬などが有効な場合もあります。
しかし、本質的な解決にはならないので、薬を使用しながらも「心理的なストレスを解消する」ことに重点をおきましょう。

●軽い運動をする
軽い運動(特に有酸素運動)をすることにより、ストレスの軽減、胃腸の働きの正常化が期待できます。
また、便秘がちな人の場合は、毎日の軽い運動を習慣づける事により、過敏性腸症候群を克服する手がかりになります。

●サプリメントの使用
胃腸の症状をやわらげるものとして、オオバコ繊維のサプリメントなどがあります。
また、ストレスに対して強くなるためには、カルシウムやビタミン、ミネラル類の摂取が有効です。

●アロマオイル
精神を静め、ストレスを解消するなどの効果があります。

●心理カウンセリングを受ける
過敏性腸症候群は、不安やストレスを解消する事により軽減する事ができます。
そのためには精神科や心療内科などを受診し、心理カウンセリングを受けるのも一つの方法です。

●カフェインを避ける
コーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物は、過敏性腸症候群の症状を悪化させることがあります。できるだけ避けるようにしましょう。

●タバコを避ける
タバコは過敏性腸症候群の症状を悪化させることがありますので、避けるようにしましょう。

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■ひとくちメモ
過敏性腸症候群は精神的なものが原因になっているため、改善するには時間がかかります。
自分の症状を客観的に見極め、必要に応じてサプリメントや薬剤などを使用しながら、生活習慣を改善してみましょう。
そして何よりもストレスを解消するすべを身に付ける事が、過敏性腸症候群を克服するポイントになるでしょう。

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