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下痢の原因と改善法

下痢の時は水分補給を忘れずに
下痢になるとお腹の痛みや発熱を伴うことがあります。
通常の下痢は1~2日ほどで治りますが、脱水症状には十分に気をつける必要があります。

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下痢の症状と下痢便の種類

下痢とは、食べたものが十分に消化されずに水分が多い便が出ることをいいます。
腹痛、発熱、嘔吐を伴うこともあり、便の回数が増えることもあります。

下痢には急性(一過性)のものと2週間以上続く慢性のものとがありますが、急性の下痢は、水分を補給しつつ消化の良いものを食べ、安静にしていれば1~2日で、遅くとも数日で自然に回復してきます。
慢性の下痢の場合は、胃腸の調子を整えたり体質改善などをしながら時間をかけて治して行きますが、時には重大な病気が隠れていることもあるため、病院で検査を受けるようにしましょう。

下痢の時の便はその状態により、次のように分けられます。
・水様便(すいようべん):ほぼ水に近い液体状の便
・泥状便(でいじょうべん):ドロドロとした泥のような便
・軟便(なんべん):通常より柔らかい便
・粘血便(ねんけつべん):血液が混じった粘りのある便

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どうして下痢になるのか。下痢の原因は?

下痢の原因として、次のような事が考えられます。

■暴飲暴食による消化不良
急性の下痢の原因として一番多いのが食べ過ぎ、飲み過ぎによる一過性の下痢です。
胃や腸の消化機能が追いつかなくなり、栄養分や水分が吸収されず、そのまま便として排出されるため下痢の症状を起こします。
おいしいものを食べ過ぎたと思ったと同時に、トイレに駆け込むなんてこともあります。

また、冷たいものを食べ過ぎたり、消化の悪いものをよく噛まずに食べたりしたときも、胃や腸が悲鳴をあげ消化不良を起こして下痢になることがあります。 このような消化不良が原因の下痢は、消化の良いものを食べるようにして胃腸をいたわるようにすれば、通常は1~2日で自然に回復します。

■特定の食べ物や飲み物
特定の食べ物や飲み物で下痢を起こすことがあります。
冷たい牛乳を飲んだ場合に起こす下痢は、「乳糖不耐症」という体質が原因で、腸内に乳糖を分解する酵素「ラクターゼ」が少ないか、その働きが弱いために下痢を起こします。
この場合、牛乳を温めて飲んだり、乳糖を分解した「酵素処理乳」などを飲むようにすると症状を抑えられます。

また、牛乳アレルギーの場合や、特定の甲殻類・魚類にアレルギーがある場合も下痢を起こすことがあります。
その他、カフェインや香辛料、アルコールなど、腸への刺激が強い食べ物を摂った場合に下痢を起こすことがあります。この場合、腸のぜん動運動が活発になり過ぎ、水分を十分に吸収できないまま便として排出されるため下痢になります。

■食あたり・食中毒
腐敗したり、いたんだ食べ物など、ウィルスや細菌がついているものを食べたときに下痢を起こすことがありますが、これを食べ物の毒にあたるという意味で「食あたり」と言っています。
医学用語では「食中毒」と言い、急性の下痢の原因として最も多くなっています。

食べ物と一緒に腸の中に入り込んだウィルスや細菌は腸の中で大繁殖をしますが、それを一刻も早く排出しようと腸の粘膜から分泌液が過剰に出るため下痢になります。同時に発熱、嘔吐、腹痛を伴うこともあります。

この食あたり・食中毒が原因の下痢は、早期に下痢止め薬を飲んでしまうと、有害な毒素が体外に排出されるのを抑えてしまうため、かえって症状が悪化してしまうことがあるので注意が必要です。
出るものが出てしまえば、自宅で安静にしているだけで回復することもありますが、症状が強い場合やいつまでも長引く場合は、医療機関を受診しましょう。

■ 風邪などのウイルス
風邪をひいたときに下痢を起こすものを「胃腸風邪」と呼んでいますが、ノロウイルスやロタウイルス、インフルエンザウィルス等のウイルスが胃や腸に感染した事が原因で起こります。

胃腸風邪は、ウィルスに感染してから1~3日くらいで発症することが多く、下痢のほかに腹痛、発熱、吐き気、嘔吐、体のだるさを伴うこともめずらしくありません。
ロタウイルスが原因の胃腸風邪の場合は、「米のとぎ汁」のような白い下痢便が出るという特徴があります。

今のところ胃腸風邪の特効薬はありませんが、ウイルスや細菌の繁殖を抑える薬を飲み、脱水症状に留意しつつ安静にしていることにより回復してきます。

■冷え
寒い場所に長時間いたり、クーラーのきいた部屋や電車の中にいるだけで、お腹や腰が冷えて下痢になることがあります。冷えによる下痢は女性に多く見られ、冷え性の人や冷たいものを飲んだり食べたりしてお腹が冷えた場合も起こります。

このような冷えによる下痢の原因は、体が冷えることによって自律神経のバランスが崩れ、腸が異常収縮してしまい、便の水分が吸収されずに排出されてしまうためと考えられています。
また、冷えのもとになる水分を排出して体を温めようと、生体の防衛反応が働くためとも考えられています。

■薬の副作用
何らかの薬を飲んだ場合、その副作用として下痢になることがあります。
このような下痢は、飲んだ薬によって腸内細菌のバランスが崩れたり、腸のぜん動運動が活発になりすぎて引き起こされると考えられています。
また、薬によっては、腸の粘膜を傷つけたり炎症を起こすこともあり、それが下痢の原因になることもあります。

薬の副作用による下痢には、服用後すぐに起こる急性の下痢と1週間または1ヶ月以上経過してから起こる慢性的な下痢があります。

下痢を起こしやすい薬としては、抗がん剤、抗菌薬、抗生物質、免疫抑制薬、鎮痛薬、痛風発作予防薬、一部の代謝拮抗剤、一部の消化器用薬などがあげらます。
薬が原因の下痢は重症化することもあるので、飲んだ薬をチェックし早めに医師か薬剤師に相談しましょう。

■ストレス
過度なストレスや急激なストレスにより下痢が引き起こされることがあります。
この場合の下痢は、ストレスにより腸をコントロールする自律神経が影響を受け、腸が異常収縮してしまい、便の水分調節が正常に働かなくなるためと考えられています。

また、特定の状況下で緊張したりストレスを受けたりするたびに下痢や便秘を繰り返す場合は、過敏性腸症候群の可能性もあります。
過敏性腸症候群についてはこちらのページを参考にしてください。
   >>過敏性腸症候群とは?

■その他
その他、生理中、虫歯がある場合、ビタミン・マグネシウムなどを大量に摂取した場合、食品添加物を摂取した場合、アルコールを飲んだ場合、旅行などで食べ慣れないものを食べた場合なども下痢を起こすことがあります。

また、盲腸、クローン病、潰瘍性大腸炎、大腸ガン、甲状腺機能亢進症、慢性膵炎、糖尿病、脳梗塞などの重大な病気が隠れていて下痢を起こすこともあります。
いつもと様子が違ったり、下痢が慢性化している場合は病院にて詳しい検査を受けるようにしてください。

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下痢の改善とその方法

下痢になると、腹痛がしたり頻繁にトイレに駆け込んだりと、日常生活にも支障をきたします。
下痢の多くは水分補給と安静で自然に回復しますが、次のような方法を参考に早めに治しましょう。

下痢を治すためのヒント

●水分を補給する
下痢になると、便と一緒に大量の水分が失われます。脱水症状を防ぐためにも、また回復を早めるためにも、必ず水分補給をしましょう。
水分は、水や白湯(湯冷まし)、スポーツドリンク、スープ、味噌汁など何でもかまいませんが、冷たいものは胃腸を刺激して下痢を悪化させる可能性があるため、避けた方が無難です。

なるべく、常温かまたは体温に近い温かさのものを飲むようにしましょう。また、水分は一度にたくさん摂るよりも少量ずつ何度も摂るほうが効果的です。

●りんごを食べる
りんごにはペクチンという水溶性食物繊維が豊富に含まれています。このペクチンには、便の中の水分を吸い取って便の硬さを調整し、腸の中の有害物質を便と一緒に排出する働きがあります。
また、胃酸のバランスを整え、消化を促進する働きもあるため、下痢の回復のためには、最適な食べ物と言えます。

胃腸への負担を軽くするには、りんごをすりおろして食べたり、加熱して食べるようにしましょう。また、ペクチンはりんごの皮に豊富に含まれているため、無農薬のりんごを入手できれば皮ごと食べるようにしましょう。

●お腹を温める
冷えが原因の下痢の場合はお腹を温めるようにすると血行が良くなり、回復がはやくなります。
特に寒い冬はカイロなどで腹部を温めると効果的です。(ただし、盲腸が原因の下痢の場合は、温めると悪化することがあるので注意してください。)

●梅干を食べる
食あたりや吐き気を伴う下痢の回復に効果的なのが梅干です。
梅には強力な殺菌作用や解毒作用があるほか、胃や腸の働きを助ける成分が入っているからです。下痢で食欲がない時には、梅肉エキスをお湯で薄めて飲んでみましょう。

少し食欲が出てきたらおかゆに梅干を入れて食べてみましょう。
梅の酸味は食欲を増進し、疲労回復効果のあるクエン酸も含まれているので、さらに下痢の回復がはやくなります。

●紅茶を飲む
下痢の回復に役立つ飲み物のひとつに紅茶があります。紅茶に含まれるタンニンには、炎症を起こした腸の粘膜面を保護し、分泌液を吸着して水分量を調節するほか、腸内の腐敗を防ぐ作用があるからです。

下痢のときに温かい紅茶を飲むとお腹も温まり、気分もリラックスして回復がはやくなります。
ただし、体質的に合わない場合や潰瘍性大腸炎などの場合は逆に悪化することがあるので、注意してください。

●整腸剤を飲む
ウィルスや細菌が原因の下痢の場合、すぐに下痢止め薬を服用するのは症状が悪化する可能性があるため、避けた方が無難です。
むしろ、腸内の環境を整え、ゆっくりと腸の働きを正常な状態に戻す整腸剤のほうが回復には役立ちます。

●サプリメントを利用する
サプリメントは、腸内環境を改善することに重点がおかれているため、慢性の下痢の改善が期待できます。
乳酸菌や納豆菌、ラクトフェリンなどのサプリメントの摂取は、腸内の悪玉菌と善玉菌のバランスを整えるので、下痢を起こしにくくなります。また、酵素は、腸内環境を整えるとともに身体全体の健康をサポートします。

●下痢止め薬を飲む
急性の下痢のほとんどは、有害なものを体外に排出しようとする身体の防衛反応です。
下痢止め薬は安易に使用するべきではありませんが、原因がわかっている場合の下痢や、状況によりどうしても止めなければならない時は、市販の下痢止め薬で止めることができます。
ただし、服用する場合は規定の量を守り、常用は避けるようにしましょう。

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